HARUNAのつぶやき

奥山華名 Haruna Okuyama は、デジタルアート作品を2010年からサロン・ドートンヌに応募してきました。オリジナルの文様をアートに昇華させた作品です。この【文様のデジタルアート】は、サロン・ドートンヌに驚きと喜びをもって受け入れられ、急速に評価を高めていきました。イラスト史に無いオリジナルの文様、文様のアートという新しいジャンル、デジタル表現の美しさ、(デジタル技法でありながら)デザインの領域に留まらないアート性の高さ…。
私がパソコンを使って作品を作り始めたのは2005年です。その時から14年、今ではIT技術の高度化により、パソコンの性能(処理速度そして扱えるデータ量)は当時と比べものにならないものです。当時のパソコンは、処理速度がとても遅く、入出力もUSB1で低速。さらにメモリが少なくてしょっちゅうシステムダウン。メモリもハードディスクも、ギガ(G)が単位ではなくメガ(M)の時代です。思い通りに作品を作ろうとしても、ソフトウェアがフリーズ、システムがダウン。作品を深く作り込むことができません。こんなパソコンで何が作れるか…【表現技法】を研究しました。また、せっかく作った作品も、一般的なプリンタでは色が再現できず、また光に当たると色が褪せてしまうなど、販売する上で大きな問題がありました。また当時は、パソコンで作った作品は、アートとして扱ってもらえず、デザインかフォトに近い扱いを受けました。
デジタル技術の目覚ましい進歩は、遅かれ早かれ、アートの領域にも新しい風を吹き込み、時代は、デジタルの華が大きく開花するのを待っていたと言えると思います。そんな時代性と共に、私のデジタルアートが、【サロン・ドートンヌにデジタルアート部門を誕生させる】 その一つの起爆剤になることができたのは、また<アートは手描き>という旧来の常識を破って、【デジタルアートが、新しいジャンルとして芸術分野の中に存在場所を得る】ことに少なからず貢献できたのは、このような過渡期に、私の心がデジタルアートに向き、そして様々な困難の中でもただひたすら作品を作り続けてきたからだと思います。このことに気づいたとき、私が人生の中で長年抱えてきた【自分の居場所がこの世には無い】という思いは、【実は気がつかないだけで、誰にでもこの世に居場所が与えられているのかもしれない】【私にも居場所があるのかもしれない】という思いに変わりつつあります。ただしそれは、実際の活動の場という意味ではなく、あくまでも心の問題としての…。(2019.2)